キッチンや浴室などの水回りは、毎日頻繁に使う場所です。10年、20年と経つと、経年劣化により、水漏れや詰まりなどの問題が起こりやすくなります。
トラブルが発生した時点で修理をするのも良いですが、リフォームすることでトラブルもなく安心して利用し続けられます。
しかし、水回りのリフォームにはどれくらいかかるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。また、毎日使う場所だからこそ、どれくらいの工期がかかるか気になる方もいるでしょう。
本記事では、水回りのリフォームにかかる費用相場や工事内容・工期、リフォームの際の注意点などを解説します。
水回りのリフォームを検討するタイミング
キッチンや浴室、トイレなどの水回りのリフォームを検討するタイミングは、10~20年が一般的です。見た目には問題ないように思えても、隠れた構造部分や配管部分の腐食や劣化が進んでいる恐れがあります。腐食や劣化をそのままにしておくと、水漏れや詰まり、カビが発生するなどのトラブルが発生する可能性も。
何らかの不調があったときに、その箇所だけリフォームで済ませることもできますが、新築から10~20年を超えてくると、ほかの場所も次々に故障する恐れもあります。
不具合が発生するたびに修理していると、修理費用が高額になってしまうため、寿命のタイミングでリフォームすると良いでしょう。リフォームの前にトラブルが発生した場合は、ほかの設備も合わせて点検し、まとめてリフォームするのがおすすめです。
関連記事:水回りのリフォームを検討すべきタイミングと費用相場を解説
水回りのリフォームの費用相場
水回りをリフォームする場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、水回り1箇所をリフォームする場合と、セットプランでリフォームする場合の相場を紹介します。
水回り1箇所をリフォームする場合の相場
水回り1箇所をリフォームする場合の費用相場は、以下の通りです。
リフォーム箇所 | 施工内容 | 費用相場 |
浴室 | ユニットバスの交換 | 60~120万円 |
在来工法(※)の浴室の交換 | 80~200万円 | |
在来工法の浴室からユニットバスへ変更 | 65~150万円 | |
浴室の交換・移動 | 150~250万円 | |
壁面の張り替え | 8~80万円 | |
床面の張り替え | 8~10万円 | |
キッチン | 本体の交換 | 50~100万円 |
壁付けから対面式に交換 | 55~200万円 | |
キッチンを交換・移動 | 20~200万円 | |
トイレ | 本体の交換 | 10~25万円 |
和式から洋式に交換 | 15~60万円 | |
壁面の張り替え | 3~6万円 | |
床面の張り替え | 2~6万円 | |
手洗い器の交換 | 10~20万円 | |
手洗い器の新設 | 15~25万円 | |
洗面所 | 本体の交換 | 10~25万円 |
壁面の張り替え | 3~7万円 | |
床面の張り替え | 3~5万円 | |
洗面台位置の移動 | 30~45万円 |
※在来工法の浴室:モルタルで仕上げる昔ながらの工法で作った浴室
水回りのリフォームにかかる費用は、工事の内容により変わります。また、トイレや洗面台などの本体部分はグレードによって、壁面や床面の張り替えにかかる費用は、選ぶ素材や面積によって異なります。
セットプランでリフォームする場合の相場
水回りの工事には、セットプランも用意されています。費用相場は、以下の通りです。
セットプラン | 内容 | 費用相場 |
3点セット | キッチン・浴室・トイレ | 70~200万円 |
キッチン・浴室・洗面台 | 80~185万円 | |
キッチン・トイレ・洗面台 | 70~150万円 | |
洋室・トイレ・洗面台 | 80~135万円 | |
4点セット | キッチン・浴室・トイレ・洗面台 | 90~300万円 |
セットプランを用意している業者のなかには、「ベーシック・スタンダード・プレミアム」のように、プランを分けているところもあります。予算やデザイン性との兼ね合いを考慮し、適切なプランを選びましょう。
水回りのリフォームの内容
水回りのリフォームをする場合、便器や浴槽などの本体のみか、壁面や床面も合わせて工事するか、位置を変えるのかなど、工事の内容によっても費用は異なります。
ここでは、水回りの4箇所について、リフォームの内容と工期を詳しく解説します。
浴室
浴室は、ユニットバスと在来工法の2種類です。ユニットバスは、事前にパーツを工場で製作し、現場で組み立てるため工期が短い傾向にあります。
一方、在来工法は壁や床の材料などから好きなものを選んで一から作るため、工期が長くなります。ただし、オリジナルの浴室が設計できるため、こだわりのある方におすすめです。
もともとがユニットバスで、浴槽のみを交換する場合、工事は1日で完了します。一方、ユニットバスの浴室全体をリフォームする場合は、解体や水道・電気工事なども含まれるため、4日程度かかります。
コンクリートやタイル風呂のように古いタイプの浴室からユニットバスにリフォームする場合、床や壁を取り壊し、基礎工事や配線なども行わなければなりません。そのため、工期は4~7日程度かかります。
浴室のリフォームは、床だけ・浴槽のみ交換のように、別々のタイミングで工事を行うと、全体的にリフォームするよりも割高になってしまいます。築10年以上の場合は、浴室全体をリフォームしたほうがお得に工事できる可能性もあるので、全体のリフォームも検討してみましょう。
キッチン
キッチンのリフォームでは、加熱機器や水栓などの設備機器のみを新しく変える場合と、キッチンの向きや位置を変える場合で工期が異なります。設備のみを交換する場合、キッチンの解体と搬入に1日程度かかります。電気・水道の工事が必要になる場合やオプション工事などをつけるなら工期は1週間から10日前後です。
キッチンの向きや位置を変える場合、壁の撤去や内装工事なども必要になるため、工事は最低1週間程度かかります。合わせて給排水管工事や電気工事なども行う場合は、2~3週間程度かかります。
水道が使えなくなる時間は、1~2時間程度と考えておきましょう。家全体の水道栓を止めるため、その間はトイレや洗面所も使えなくなる可能性があります。
一戸建ての場合は、自由にリフォームできることが多い傾向です。しかし、マンションのような集合住宅の場合は、管理規約で制限されているところもあり、希望通りにリフォームができない場合もあります。
トイレ
トイレの便座や便器の交換のみの場合、1~2時間程度で作業が終了します。しかし、近年のトイレは、一昔前のものよりもコンパクトになっているものが多いため、既存のトイレの跡や汚れが残ってしまう可能性もあります。その場合、トイレと床の工事が必要になり、工期は1~1.5日です。
トイレ室内の壁や床を交換する場合の工期は、1~2日程度です。ただし、和室から洋室にリフォームする場合は、解体工事や段差を平らにする下地処理も行うため、2~3日かかります。また、配管の位置がずれている場合は配管の工事も必要になり、3~5日程度かかることもあります。
手洗い器も合わせて交換する場合、床面・壁面の張り替えや給排水管などの工事を行わなければなりません。その場合、工期は1~2日が目安です。また、手洗い器を新設する場合は、給排水管の立ち上げ工事を行うため、工事は1~3日程度かかります。
洗面所
洗面台の交換のみであれば、数時間から1日程度で工事が完了します。洗面台の交換だけでなく、壁面や床など内装までリフォームを行う場合の工期は、1~4日程度です。ただし、リフォームの規模によって目安より長くかかるケースもあります。
洗面台は、水栓や洗面ボウルなどがあらかじめ組み合わせられたユニットタイプ、洗面ボウルから照明まで個別に組み合わせる増設タイプの2種類があります。
洗面台本体のグレードは、ロー・ミドル・ハイとグレードが3つに分かれているケースが一般的です。ローグレードは必要最低限の機能がついており、シンプルなデザインが多い傾向にあります。ミドルグレードは、収納が多い・シンクが広いといった特徴があります。高級感のあるデザイン・使い勝手がいいのがハイグレードです。
費用を抑えたい場合はローグレード、収納が多い・メイクをしたい方はミドルグレード、リフォームにこだわりがある方は、ハイグレードを選ぶと良いでしょう。
また、三面鏡タイプ・ミラーの曇り止めコーティングなどのオプションが用意されている場合もありますが、その分費用は高くなります。洗面台の高さは、75・80・85cmの3種類があるため、身長や家族構成に合わせて商品を選びましょう。
水回りのリフォーム費用を抑えるためのポイント
水回りを一気にリフォームしようとすると、費用は高額になります。どうしたらリフォーム費用を抑えられるのでしょうか。ここでは、費用を抑えるポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
補助金や助成金制度を活用する
国や自治体でリフォームの補助金や助成金制度が用意されています。それぞれ条件が決められており、条件を満たせば補助金や助成金制度を活用できます。
水回りのリフォームに活用できる制度の詳細は、以下の通りです。
制度 | 内容 | 補助額 |
介護保険 | 手すりの設置 滑り止め防止 便器取替など |
最大20万円分の工事費の9割(上限18万円) |
子育てエコホーム支援事業 | 浴室のバリアフリー化 高断熱浴槽の導入 省エネ型給湯器への交換工事 |
5~60万円 |
給湯省エネ2024事業 | エコキュート ハイブリッド給油機 エネファーム |
最大20万円 |
多くの自治体では、水回りのリフォームで活用できる補助金や助成金制度を設けています。補助を受けるための条件や制度の内容も自治体によって異なるため、お住いの地域の制度を確認してみましょう。
関連記事:リフォームで活用できる補助金8選!申請手順や条件も紹介
必要に応じて設備のグレードを下げる
水回りのリフォームに、グレードを設けているところがあります。また、浴室や便器、キッチンなどの商品は素材や機能によって費用が異なり、グレードが高いほど費用が高額になります。
予算に合わせてグレードを決定すると良いでしょう。ただし、費用だけで決めてしまうと理想のリフォームが叶わない可能性もあります。工事を依頼する前に、どのようにリフォームしたいのかや費用など、条件をリストアップするのがおすすめです。条件に優先順位をつけ、予算との兼ね合いで納得できるプラン・グレードの商品を選ぶと失敗も少なくなります。
複数の業者から見積もりを取る
リフォームを検討する場合は、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。1社のみだと、見積もり費用の妥当性が判断できません。複数社に依頼すれば、金額の妥当性はもちろん、担当者や業者が信頼できるか否かも判断しやすくなります。
見積もりを取って、一番安いところに依頼しようと考える方もいるでしょう。しかし、安すぎる場合、工事が中途半端だったり、必要な工事や材料がカットされている恐れもあるため、安易に安いところを選ばないようにしましょう。
見積もりを取った際に業者に確認しておくと良い内容には、以下のようなものがあります。
・料金
・作業内容の詳細
・作業期間
・保証内容・期間
見積もりに不明な点がある場合は、積極的に質問し、不明点を解消しておきましょう。
水回りをリフォームする際の注意点
水回りをリフォームする場合の注意点を解説します。リフォームを成功させるためにも、しっかり確認しておきましょう。
設備やプラン、施工会社をカタログで決めない
洗面台や浴槽などの商品や施工会社をカタログだけで決めてしまうと、理想と違った・部屋の雰囲気に合わないなど、のちのち後悔する恐れがあります。カタログには商品の画像が載っていますが、画像と実際の商品ではカラーが異なる場合があります。
また、カタログにはメーカーの希望価格が記載されているため、工事の見積もり価格とは違いがあるのが一般的です。
カタログでは質感を確認できません。実物を見られるショールームなどで確認しておくと、実際に設置したときのイメージがしやすくなります。費用や見た目だけでなく、用途や要望に合っているかもしっかりチェックしたうえで商品を決めれば、後悔する可能性を減らせます。
保障内容を確認する
保証やアフターサービスの内容もしっかり確認しましょう。リフォーム後に問題があった場合、アフターサービスがある業者なら、きちんと対応してくれます。保証・アフターサービスがないところだと、リフォームに不備があったときに対応してくれない・余計な費用がかかってしまう可能性があります。
見積もりを取る場合には、保証内容やアフターサービスについても事前に確認しておきましょう。
マンションの場合は、管理規約を確認する
マンションは一戸建てと異なり、管理規約により工事が制限されているところもあります。基本的に、各住戸は所有者の持ち物となるため、リフォームは可能です。ただし、細かいルールはマンションによって異なるため、工事の前に必ずオーナーや管理会社に確認しておきましょう。
管理規約を守らずにリフォームしてしまうと、管理組合から工事の中止や原状復帰を求められる恐れがあります。また、工事の際には騒音や振動などにより、周囲に迷惑をかけてしまうこともあります。トラブルを防ぐために、事前に近隣の方に理解を得ておくと良いでしょう。工事を請け負う業者のなかには、挨拶周りも一緒に行ってくれるところもあります。
千葉県で水回りのリフォームをするなら隆建設へ
水回りのリフォームにかかる費用は、交換・配置替え・床や壁の張り替えを含めるか否かにより変わります。
水回りのトラブルが起きるたびに修理をしていると、工事費用が割高になってしまう恐れがあるため、新築から10~20年経っている場合は、リフォームを検討するのがおすすめです。水回りのリフォームには、セットプランが用意されているところもあります。安く一気に工事を行いたい場合は、セットプランを利用すると良いでしょう。
千葉で水回りのリフォームを考えているなら、隆建設にご依頼ください。隆建設では、リフォーム後の保証を最長10年に設定しており、弊社の責任により不具合が生じた場合は責任をもって正常な状態にお戻しいたします。リフォームの施工内容に応じ、半年・1年・3年・5年経過時に点検も行っております。ぜひお気軽にご相談ください。