ウォシュレットの導入は、多くの家庭で注目されているリフォーム項目の1つです。しかし、そのメリットとデメリットを理解せずに導入を検討するのは避けたいところです。この記事では、ウォシュレットの基本機能や種類に加え、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。リフォームの際に役立つ情報を提供しますので、ぜひ参考にしてください。
ウォシュレット(温水洗浄機)とは
ウォシュレットは、温水洗浄便座として知られています。これは、洋式トイレの便座に組み込まれた機能で、温水を使用して使用者の後方を洗浄する便利な機能です。寒い季節や、衛生を重視する方には必須のアイテムとされています。大手メーカーのTOTOが「ウォシュレット」という商品名で市場に導入し、以降、この名前が広く普及しました。現在では、多くの家庭や公共施設で採用されており、日本のトイレ文化を象徴する存在となっています。
ウォシュレットの種類
ウォシュレットには大きく分けて、「貯湯式」と「瞬間式」の2種類が存在します。貯湯式ウォシュレットは、あらかじめタンク内に温水を貯蔵しており、使用時にその温水を使って洗浄する方式です。この方式のメリットは初期コストが低めである点にありますが、温水を保持するための電力消費が伴うため、運用コストは高くなりがちです。一方、瞬間式ウォシュレットは使用する直前に水を温めるため、温水の準備に時間がかかりません。また、電力の効率的な使用が可能で、電気代を抑えられるのが特徴です。しかし、このタイプは貯湯式に比べて本体価格が高いため、初期投資が大きくなってしまいます。どちらのタイプも一長一短があり、利用する家庭のニーズや設置環境に応じて選ばれるべきです。
ウォシュレットを使用するメリット
ウォシュレット、すなわち温水洗浄便座の導入には、日々のトイレ使用が一段と快適になる多くのメリットがあります。これにより、衛生的で経済的なトイレ環境を実現することが可能です。ここでは、注目すべき3つのメリットを詳しく見ていきましょう。
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トイレットペーパーが節約できる
ウォシュレットの使用は、日々のトイレットペーパーの消費量を大幅に削減可能です。この機能は、高圧の温水で効果的に汚れを洗い流すため、トイレットペーパーを使用する頻度が減少します。これにより、家計に優しいだけでなく、環境への影響も軽減されます。とくに、大家族や多人数が使用する場合、トイレットペーパーの節約は経済的にも大きなメリットと言えるでしょう。さらに、ペーパーの使用を減らすことは、トイレの詰まりや故障のリスクを低減し、メンテナンスの手間を省くことにもつながります。
感染症の予防につながる
ウォシュレットは、トイレットペーパーだけで拭き取るよりも効果的に汚れを除去するため、感染症のリスクを軽減します。トイレットペーパーを使用する際には、細菌やウイルスが手に付着する可能性がありますが、ウォシュレットを使用することで、直接的な接触を避けることが可能です。とくに公共のトイレや多くの人が使用する家庭での感染症予防に効果的であり、より衛生的なトイレ環境を維持するために役立ちます。
便座が温かい
ウォシュレットには便座を温める機能も備わっているため、冷たい便座に座る不快感を解消します。とくに冬場の寒い時期には、この機能が大変重宝されているのは間違いないでしょう。温かい便座は、体をリラックスさせ、トイレ利用時の快適性を向上させます。また、冷え性の方や、年配の方にとっても、この温かさが体への負担を軽減し、健康管理にも貢献する点が大きなメリットです。さらに、温かい便座はトイレの利用意欲を高め、小さな子どもや高齢者のトイレトレーニングをサポートする効果もあります。
ウォシュレットを使用するデメリット
ウォシュレットの導入は多くのメリットをもたらしますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。ここでは、主要なデメリットについて詳しく見ていきましょう。
電気代がかかる
ウォシュレットを使用すると、便利さと引き換えに電気代がかかります。温水を貯めておく貯湯式や、便座を温める機能は連続して電力を消費するため、電気代が増加する主な原因です。たとえば、貯湯式の年間電気消費量が135kWhの場合、電気代は約3,645円に上ることがあります。
水はねしやすい
ウォシュレットの高圧水流は、汚れを効果的に洗浄しますが、その反面、水はねの問題を引き起こすことがあるので注意しましょう。これはトイレ内での清潔を保つ上での課題となり、小さな子どもやトイレ周囲の衛生を気にする方にとっては、不快な問題です。水はねによる汚れは、頻繁な掃除を必要とし、日々のメンテナンスの手間を増加させることになるでしょう。
定期的にノズル部分を掃除する必要がある
ウォシュレットのノズルは、直接的な洗浄機能を担う重要な部分ですが、このノズルの清潔を保つことが必須です。ノズル部分は時間とともに汚れや菌が蓄積しやすいため、定期的な掃除が不可欠です。これを怠ると、ノズルからの汚染が原因で皮膚炎などの健康問題を引き起こすリスクがあります。そのため、ウォシュレットの維持には、見えない部分の掃除も含めた適切なメンテナンスが求められるのです。
ウォシュレットの取り付け費用
ウォシュレットの取り付けは、方法によって異なる費用が発生します。本体価格自体は約1万円からと幅広く、高性能なモデルでは10万円以上するものもあります。自分で設置する場合、特別な工具が必要なく、本体価格のみで済みますが、設置ミスによるリスクも考慮しておきましょう。業者に依頼する場合の設置費用は、通常2万円以下とされています。これには基本的な取り付け作業が含まれますが、トイレの構造によっては追加工事が必要となることもあるでしょう。たとえば、電源の配線や特殊な配管工事が必要な場合、これらの追加作業には別途費用が発生します。事前に自宅のトイレのサイズや配管の位置、必要な配線を確認し、適切なウォシュレットを選びましょう。この準備を怠ると、予期せぬ追加費用が発生する原因となり得ます。したがって、設置を検討している場合は、専門の業者に相談し、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
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ウォシュレットを正しく理解して導入しましょう
いかがでしたでしょうか。ウォシュレットは、トイレットペーパーの節約、感染症の予防、冬場の快適さといった多くのメリットを提供します。しかし、電気代の増加や水はね、定期的なメンテナンスの必要性などのデメリットも存在します。リフォームの際には、これらのメリットとデメリットを十分に考慮し、適切な選択をすることが重要です。ウォシュレットの導入を検討する際には、事前の調査と専門家のアドバイスを活用し、快適で衛生的なトイレ環境を実現しましょう。
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